注:2009-10-17掲載
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「来週の日曜の夜に、#$%駅で飲もう!」
先日、こんなメールが夜中に入った。一人暮らしを始めたバカ娘からである。社会人となって3年が過ぎた今年の七月に、家を出たばかり。
本人は翌日が休みらしいが、日曜の夜に飲もうとは、相変わらず人様の事情を一切考慮しないKYである。流通業界に勤めているので、休日のサイクルが私とは違う。まあサイクルなど無いと言った方が正しいようだ。聞けば、男性社員など新婚旅行さえ行けない場合も有るという。
社会人として最初の春、
「三年間は絶対に辞めるな!」
と申し渡したのだが、二年目の夏
激痩せした姿を見て、鬼の目にも涙・・・となり
「好きなようにしろ、バカなりに良くやった!」
と、呪縛を解いた。
その言葉が幸いしたのか、今でも同じ会社に勤めている。今度昇進試験だとも言っていた。
そんな、バカ娘の誘いをむげに断る事も出来ないのだが、日曜の夜に外で飲む程の若さは無い。そこで、昼飯を共にすることにした。場所は以前二人で行った事のある西日暮里の焼き肉屋。
皆さんも同じだと思うが、初めての寿司屋、焼き肉屋を利用するときは、大変に勇気がいるものだ(貧乏人の性)。だが、この店は社員の会食などで何度か利用していた。味は充分に満足できるし、価格も分かっているので安心だ。また、場所柄から言えば決して安価では無いので、客も少なく落ち着いて食事が出来る。
待ち合わせは、午前11時半。性分なのか、どうしても早めに着いてしまう。待ちたくなければ時刻通りに着けば良いのだが、仕方がない。そして、約束の時刻まであとわずかの頃、メールが入った。
「今起きた。どこかで暇つぶし、してて!」
予想通り、バカ全開である。楽に1時間以上の遅刻が確定。これが、娘でなかったら二度と付き合わない。
仕方がないので、 西日暮里駅周回コースを散策しよう! (グルメネタじゃねぇーのかよ!)
JR西日暮里改札は一つだけ。見ての通り、入り口としか表示されていない。目の前は道灌山通り。
改札を出て左に進むとすぐ、駅に沿って坂道がある。これを登ると道灌山である。
そもそも、道灌山とは西日暮里から田端に続く広陵で、かつて太田道灌の出城が有った場所とされている。先程の道灌山通りが造られたため、左右に分断された。
山とは言うものの、山岳地帯の方々にとって見れば「丘だんべぇー!」と突っ込まれそうな程、低い。
この、坂道の最初の突き当たりには、道灌山霊園があり、
そこから、道なりに右カーブして20mほど先の右側が
西日暮里公園だ。
(写真の少年が見ている方向)
ここでも、充分に都会の喧噪から逃れられるのだが、 もう一つ良い場所がある。
(日暮里あたりを都会とは言わねぇーな!)
この公園の前を通り過ぎ、左手に進むとわずか数分で・・・
説明はいりませんね!
ここで一つ本日の運勢を!
掛布の背番号かぁー(古い!)
早く来いよぉー!
すぐ脇を電車が走っているとは思えないほど静かな場所!
システムキッチンの下の看板、アルハムブラを覚えておいて!
あのバカに噛みついて下さい!
ここから、振り向くと
先程神社から見えたスペイン料理アルハムブラ
アルハムブラの手前路地を左に曲がると
今回、御紹介の焼き肉屋さん!
腹がへったよぉー!
まだ来ないので、また駅へ・・・・・本当にバカだ!
なんて、やっていたらバカが走って通り過ぎた。
わずか二ヶ月で親の顔を忘れたか!
「しょうがないよ、アタシだから!」
開口一番、これである。 とほほっ・・・・・
早速、「すだち亭」さんへ、
Go!
駅から歩いて90秒、至近距離です。
とりあえず、生!
早速、料理を注文
ベロより厚いぞぉー!
上ハラミ!
(すべて一人前です)
こっちでも、まだ高いですかね?
私は、待たされたことなど何処へやら、この肉のおかげで、すぐにご機嫌になってしまった。
一方のバカ娘は、今日の反省などハナから無く、近況報告を繰り返していた。
うわのそらで聞いていたのだが突然、大粒の涙を流し始めた。
まるで、「千と千尋の神隠し」の中で、千尋がおにぎりを食べながら大泣きしているようだ。
学生時代から一人暮らしをなさっている方々からは、笑われるかもしれないが、娘にとって、この二ヶ月間は心労の日々だったのだろう。
まあ、ひとしきり泣いたらケロッとしてしまうのもバカ娘の特徴だが・・・・
食事が済み、帰りは同じ電車に乗り、娘が先に降りる。
一度振り向き、笑いながら手を振った。
目を閉じると、幾多の想いが脳裏をよぎる。
小さい頃からバカだった!
バカでも良いから、正直に生きよ!
願わくば周囲から愛される存在でいて欲しい!
そして、いつか君は、生涯を共にする伴侶と出会うだろう!
その時、私はどんな顔で君達二人と向かい合えば良いのかね?
今はまだ、「覚悟の朝を、迎える勇気」が無いのだよ・・・
堪えきれずに、目を開けると
車窓に映し出された黄昏の街灯りが
潤んだ瞳にゆらゆらと揺れた・・・
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(2009-10-17掲載:総閲覧回数222)
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編集後記
初めてBムス君を取り上げた記事である。
Blogを始めて間もない頃でもあり、今では考えられない程、
多くの画像を貼り付けていたり、BGMもUPしている。
また、構成は稚拙であるが『書くぞ!』と言った勢いを感じるのは年老いた証拠だろうか?
五年の歳月が流れて今日となり、『覚悟の朝を、迎える勇気』は出来ているが、
何かにつけて腹立たしいのは『花嫁の父』として許されるのでは無いかと、思うのだが・・・
どう理由をつけても
どう格好をつけても
大勢の前で格好悪く泣くのです
そうです!みっともなく泣くのです
恥も外聞も無く泣くのです
オイオイ泣くのです。
このショーを見るのに訪日を早めようかしらん?
香水をつけた大きめのハンカチを忘れないようにね
by パウロ (2014-06-27 04:47)
この記事初めて読んだかも。
皆さん、泣くの期待されてるようで・・・
誰か映像撮ってきて、そしてアップして~
by HOTCOOL (2014-06-27 04:53)
私も初めて読みました。
素敵なお父さんで、良いなー。
ユッケ、今は貴重品ですね。
by 親知らず (2014-06-27 07:04)
いかん泣きそう
by pn (2014-06-27 11:48)
娘さん
やっぱり
私と
おんなじ匂いがします
遅刻常習犯のとことか
自分のこと言われてるみたいです
(^^;
小さい頃からバカだった
の言葉に
親の愛が溢れています
明日の黄昏の街並みは
涙で何にも見えないかもしれませんね
by kanon (2014-06-27 17:53)