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久々にGon [ぐるぐるめぇ~]

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まずは定番のホタテのガーリックマリネから

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おやじの背中 [エッセイ]

まだ小学校に入る前の頃の話し。

いつも仕事(土木建設業)で居ないはずの父が珍しく家にいた。そして「釣り堀に行こう」と兄と私を誘った。めったに無いことなので、大喜びをしていたのだが、ここで問題が発生する。父は昼食を終え、一寝入りしてから出かけると言い「1時間ほどしたら起こせ」と付け加えたのだった。約束の時間が来たのだが、怖くて起こせない。兄が私に起こせと言うが、とてもじゃないが出来ぬ相談だ。眠れる獅子を起こせるほど、私は大物ではない。なぜ、あの日に限って母がいなかったのかは、思い出せないが、時は無情にも過ぎ去って行く。釣りに行きたし、怒られたくはなし。そうしているうちに、夕暮れ時となってしまった。ついに獅子は目覚め、時計を見るなり雷が落ちた。どうせ、怒られるなら釣りに行きたかったのに・・・・・、まるで落語の世界の話である。

 

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昭和5年生まれ。よく「一番悪い時期の戦前教育を受けた」とこぼしていた。戦争を知らない私にはピンと来ないのだが、本人はそう思っていたようだ。長男だったのだが、生まれてすぐに祖母(私の曾祖母)に預けられ、高校を卒業するまで二人で暮らしていたと聞く。そのころ両親(私の祖父母)は、都会で土建業を営んでいた。学校を出て祖父母のもとで働き始めたのだが、親子の絆を結ぶには遅すぎたようだ。祖父母についての話は一度も聞いた事がない。私自身、何度も祖父母には合っているが馴染む事はなかった。祖父母にすれば、可愛い我が子と孫は、二番目以降の叔父・叔母とその子供達からだったのだろう。従兄弟が笑いながら、祖父母と話をしている姿をよく見かけたが、別に悔しくもなく、自分ながらよくぞ空気を読んでいたなと思う。

 

そして父が祖父と袂を分かったのは、私が小学校2年生の時。ほどなく海の近くの町に転居したのだが、それまで月のうち2,3日しか家にいなかった父が毎日いるようになる。貯えがあったと見えて、母も別にとがめるふうもなく暮らしていた。もっとも、父に意見出来る者は家族はおろか一族にもいなかったのだが・・・。

 
 

転居先で父は釣りにはまった。私もよく付いて行ったのだが、最初は投げ釣りでキスやイシモチ。そのうち、磯で黒鯛、メジナ、石鯛。最後にはとうとう小さな漁船を買い、漁師株まで手に入れて本物の漁師になった。この性格は、私にも遺伝したようだ。スキーに15年程はまり、どうしたらこの道で喰えるか真剣に考えた時期もある。
だが漁師生活も、私が高校入学の頃で終わりを迎える
。詳しくは分らないが、さすがに生計が成り立たなくなってきたのかもしれない。昔取った杵柄でダンプを買い、運転手を始めた。幼いころから見慣れた姿に戻ったようで内心ほっとした事を覚えている。

 

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晩年、リタイヤしてからは入退院を繰り返していた。40年以上続けた酒と煙草が災いしたのだろう。最後は肺癌となり、67歳の、さして長いとは言えない生涯に幕を閉じた。葬儀の席で、三番目の叔父が「一族のフセインだったからな」と笑った。親戚や他人からみれば、粗暴なイメージが強い父ではあったが、実際には人付き合いが苦手だったのだろう。家族に対しても、すぐにどなり散らしたが、父親とはこんなものと受け流していた。

 

 
他界してから15年以上、私も50の後半にさしかかってしまったのだが、先日 久しぶりに父の夢を見た。

 
白髪頭の寝間着姿で実家の居間に座り、嬉しそうに私の長女(バカ娘)を抱いている。私が「さあ、俺の家に一緒に行こう!」と声をかけると、娘だけさし出し、「行けねぇんだよ・・・」と寂しげに言った。「なぜ?」と聞く前に悲しくなり、目が覚めた。

 

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東日本の再建には数十年あるいは百年単位で考えねばならないだろう。そして、そのためには戦後復興を成し遂げた父達のような、一途に働く人間が必要だ。私自身も一助になりたいと思っているが、残された時間はさほど長くはない。輪廻転生など信じぬ性質(タチ)だが、もし有るなら、またあなたの倅として生まれ、今度こそ建設業に携わり、国の再建に尽くしたいと思っている


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朝ドラとは言え・・・ [雑感]

たまには記事を書かないとログインパスワードすら忘れてしまうようだね・・・

 さて、NHKの朝ドラなんだけどさ
前回のマッサンが意外にハマって、後半はかなり感情移入しちゃった・・・

その流れで『まれ』を観ていますが、
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もういいかなって感じになりましたよ、先週の木曜日にね・・・

この日の出だしは良かったんだよ、
やっと大人の鑑賞に堪える言葉が見えたから・・・


『笑顔が見たければ、家族や友人に作ってやれ。
趣味ならみんな喜んで笑って食べてくれる』

小日向文世さんが演じるパティシエが”大勘違いのまれ”に
吐き捨てるように言った言葉であった・・・

痛快だったよね、
糞つまらないストーリー辟易してたところだったからさ・・・

ところがだよ、元の愚作に戻したのが
最後のシーン・・・

母親役の常盤貴子さんが
 『こんな遅くまでどこ行ってた。親に嘘ついて』
とビンタしながら宣うた・・・

観た瞬間、
『現実を解って無いよね、この作者・・・』
とムカついた・・・

観ていた多くの母親は
『藍子と同じ思いよ!』
と心の中で叫んでいたんだろうけどさ・・・

嘘をつかなきゃならん程
追いつめられていたって話しじゃないのかね?

考えてみなよ、
バイト代は全額没収・・・

 
事あるごとに
『夢なんか観るな、堅実に!』
って擦り込まれた女の子が

 
 
”母親にマジ顔で相談なんかしねぇ~よ(-_-;)”

違うか?

ドラマ的には”母に感謝する娘”って展開になってるみたいだけど
現実はそんなに甘くは無い・・・

例えばこの環境に育ったお嬢さんが
100人居たとしましょうよ・・・

少なくとも65%以上は”援交”に走っているね・・・
30%がニートで、3%が早々に自立(親と縁切り)
残った2%がやっとまともな人生を・・・

まぁ、堕ちて行かざるを得なかった女性たちの
夢物語と思えば良いのかな・・・

一つ言って良いですか?
『子供のウソを軽く受け流せないようなら、
”親”なんて止めちまった方が良い!』

歪んでいると言わば言え、
大勘違いの母親軍団よ、現実を直視せよ!

以上


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巣立ち・・・ [雑感]

土曜日に次女(Cムス君)と久しぶりに会った・・・

彼氏を紹介するのと同時に
二人の将来について話しをしたいとの事だ

彼とCムス君は専門学校からの付き合いで今年で四年目となる・・・

共に大卒から専門校への転身組で同い年

 Cムス君は専門を卒業後、一般企業に就職したのだが
彼は卒業後も専門校の自習室に通い資格取得を目指していたと聞く。

 正直申し上げて
『逃げてるのかな?』
と思っていた・・・

裕福な家庭で育ったとの”Bムス君情報”もあり
大きな期待はしていなかったと言うのが偽らざる心境である・・・

その疑念を撃ち砕く一報が届いたのが
今年の初め・・・

『仕事を辞めて彼を支えたい』
とCムス君からメールが届く

 何と彼が昨秋、資格試験(高難易度)に合格し
既に勤め先も決まったと聞かされた・・

そして、その彼が体調面に不安があるので、それを支えるために
一緒に暮らしたいと言うのだ・・・

『別に反対する理由は無いよ!』

と伝え

『早めに会わせなさい。あの人には私から伝えておくから・・・』

と付け加えた・・・



地下鉄・銀座駅で待ち合わせ、
二人揃って定刻通りに現れた・・・

第一印象は

”極めて爽やか”


 

軽い挨拶の後
マリアージュ・フレールに向かう・・・

二人とも年齢は同じだがCムス君の方が
半年ほど早く産まれている

そして背丈はCムス君が7cmも高い・・・

お互いに気にしていないようだが、
結構目立つね(^_^;)


マリアージュ・フレールに入るとすぐに顔見知りのギャルソンが
『毎度ありがとうございます』
と挨拶して下さった
(内心自慢げ)

1階で薄っぺらな蘊蓄を垂れながら
秤売りの茶葉を注文・・・

そして2階のティールームで
名刺交換から面接試験(笑)が始まった・・・

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勤め先やら現住所やら御実家と御家族の事、
また今後の展望などをざっくばらんに話した・・・

唯々、勉強していただけの坊やじゃ無さそうで
安心したね・・・

Bムス君もかなり玉の輿に乗っている様相だが、
Cムス君はそれを上回りそうな勢いだ・・・

まあ、これもひとえに父親の教育の賜だね
(反面教師という側面もあるが)

商売上、決算期は多忙と言うことで、秋になったら
『中山競馬場の指定席で社会勉強だぞ!』
と約束し、店を出ることに・・・

席を立った瞬間にCムス君が伝票を取り
彼に渡した・・・

『あぁぁぁぁ~、後悔するから止めとけ、俺が・・・!』

との言葉を聞きもせず、爽やかに階段を下りてしまった・・・

サロンで
オピウム・ヒル(黄金の三角地帯産の青茶)
ローズ・カメリア(ダージリンにブルガリア産の薔薇の花びら)
テ・デ・マンダリン(ジャスミンの薫り高き白茶)
とスイーツが二つ・・・

秤売りのテイクアウトが
ローズ・カメリア100g
フレンチ・ブルー100g
フレンチ・ブルー(ティーバッグ:Cムス君用)

これを初めて会った青年に払わせるのも気の毒だと思ったが・・・

『まっ、試練だな、ふふふっ』
(悪魔の囁き)

店を後にし、駅まで向かう途中で
『勘違いした若人が、空になった財布を握りしめて涙する所だから』
となぐさめたが・・・

諭吉2枚が英世1枚に成り果てた姿をみて
呆然とするカップルがそこにいた・・・

その後、二人の住まうマンションを確認、
帰路の電車に乗った・・・

 


 
私の膝を兄から奪ったBムス君・・・
その姉を追い出し、独り占めにした幼少期のCムス君・・・


何もかもが懐かしく、
次々と車窓に映し出される・・・

 

少しだけ寂しさがつのり、
暮れ始めた街の灯りが、ゆらゆらと揺れた・・・


タグ:巣立ち
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春なのに・・・ [痛勤なのか?]

あのお嬢さんを最後に見たのは昨年12月・・・

 
センター試験は頑張れたかな?

 
希望の進路へ進めただろうか?

 


 
 
初めての日からもう二年近く経つのですね・・・

 
幼さの抜けきらぬ横顔・・・

 
背伸びをしたはずなのに、
かえってあどけなさを際立たせてしまった私服姿、
まるで中学生に逆戻りしたようでした・・・

 
それでも季節を追うごとに、少しずつではあるけれど
大人の階段を登っていった君・・・

 
いつだったかな、
アルトローズのトートバッグから参考書を出そうとして
手を入れたまま居眠りしていたね・・・

 
頑張り屋さんの君の姿を・・・私は忘れません

 
輝ける未来へ羽ばたいて下さい・・・



 
季節は・・・もう春


春なのにお別れです・・・

タグ:春なのに
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